今更ですが、タイタンの事故があってから『爆縮』という言葉を初めて聞いたので調べていました。ニュースでは潜水艇を一瞬で押しつぶすと言っていたのですが、いったいどんな工程で破壊されるのか、その時乗っていた人間はどうなるのか・・・・調べてみました。
まず私たちが暮らしている場所には空気があり、場所によって差はあるものの基本的に1気圧の圧がかかっているそうです。これは空気の重さが身体に押し付けられているという事だそうです。
今回タイタンの破片が見つかった水深およそ3800メートルでの水圧を計算すると地上の375倍の圧力がかかるそうです。
『爆発』が内側から外側に圧力が働くのに対し、『爆縮』は外側から内側に圧力が働きます。
ではタイタンはどのような経過を辿ったのでしょうか・・・・
まず高圧爆縮により6000度の高熱が発生し乗員は一瞬で焼き尽くされ、1センチ立方に400キロという水圧荷重でつぶされる・・・もっと詳しく言えば
耐圧1300mしかない潜水艇の覗き窓に4000m分の水圧がかかり、ヒビが入る
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数分でヒビが艇内に達し、水圧負荷がその一点に集中する
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1㎠あたり約400kgの圧力により覗き窓が決壊
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機密性崩壊により1㎡あたり4000tの水圧が潜水艇全体を圧縮する
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この時、乗客の身体は崩壊する船体にものの数秒で圧し潰されて死亡
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全長6.7mのタイタンは約120~180秒かけて60㎠ほどの大きさにまで圧壊
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最終的に全ての乗客が60㎠の船体の塊の中に圧縮される
一瞬の出来事だそうです。乗員は何が起きたのか知る間も怖がる間もなく命を落としたという事ですね。